老練 & 志だけでなく実を伴わせる!
またまた、渋沢栄一の本を読んでいます。
- 作者: 城山三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1976/05/30
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この上巻で、タイトルに書いた "老練" という言葉が
でてきます。
意味は、
効果の吟味を忘れぬ態度(上、p.234)
とのことです。
次の文章を読んだとき、自分の肝に銘じておこうと
思いました☆
志だけでなく、実を!
以下引用(上、p.234)
(志士は、志さえ立てればよい)というものではない。
志を立てれば気がすむというのでは、
簡単であるばかりか、無責任である。
果して「志が立つかどうか」が問題であった。
「どうしたら志を遂げられるか」を考えるべきである。
精神だけではだめ、実が伴わねばうそだと、
栄一は考える。
「老練」とは、効果の吟味を忘れぬ態度である。
横浜打ちの実行については「老練」であった栄一も、
目標そのものの選定については「老練」ではなかった。
が、いまは目標設定をふくめて「老練」になった
つもりであった。
それが、
「大いに老練用ゆるところある人物」になったという
ことなのだろう。
余談だが、(精神だけではあきたりぬ。実が伴わねば
うそだ)というのが、その後、栄一の人生を貫く態度
となった。
栄一は、いつも、方法を、効果を、問題にした。
たとえば晩年の栄一は、社会公共事業に尽力した。
財界人の慈善行為は珍しくはないが、栄一の場合、
ただ大金を出すということではなかった。
慈善においてさえ、いかに効果が上がるかを考えた。
世間体のための寄付や、自己満足のための慈善には、
目をそむけた。
引用以上
自分自身も、どこか、気持ちばかりが走り、
実をきっちり伴っていないときもあると
反省しました。
重い言葉です。